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宝くじは「 愚者の税金 」と呼ばれています。
愚者とは愚かな人のことです。
ほんとうに宝くじを買うことは愚かな事なのでしょうか?
それに、少ない金額で楽しめるんだから良いじゃない
でも本当に宝くじの仕組みを分かってる?
目次
宝くじを買ってしまう心理
宝くじを買う時に
「 ひょっとしたら自分が当たるかも 」
「 確率は低いけど買わないと当たらない 」
そんな風に思っていませんか?
じつは実際の確率と人が心で感じている確率はちがいます。
宝くじが当選する確率は
ひょっとする事もなければ
たくさん買っても当たらないような確率です。
宝くじの当せん確率は「 2000万分の1 」です。
百分率にすると「 0.000005% 」
この確率がどのくらい当たらないかと言うと、
交通事故で死亡する確率は「 0・2% 」
飛行機事故で死亡する確率は「 0.0009% 」
ゼロの数が全然足りません。
でも実感わかなすぎてまだちょっと当たりそうな気もする
当たるかもと思ってしまうのは理由があるんだ
なぜか当たるかもと感じてしまうのは、
人は低い確率を高く感じ
高い確率を低く感じる生き物なんです。
その原因は人の「 心 」にあります。
人はロボットのように
正確に「 価値 」と「 確率 」を把握しているのではなく、
心理的に確率をゆがめてしまうのです。
例えば、
飛行機事故のニュースを見たときに
飛行機に乗るのは怖い、自分が乗った時に墜落するかも
と思ったことはありませんか?
そんな風に思ったあなたは喫煙者ですか?
もしそうなら飛行機事故の心配をしてる場合ではありません。
日本人の死亡理由1位はガンです。
飛行機なんてめったに落ちません。
今すぐタバコをやめるべきなのに飛行機は怖いと考えてしまうのです。
また高い確率を低く感じる例としては、
この手術をすれば90%の確率で命が助かります。
と言われた時に
10%は亡くなってしまうんだ。
と、もしもの事を考えて90%という高確率を
心の中では低く見積もる傾向もあります。
人は合理的にではなく心で確率を把握しているのです。
10%しか失敗しない事に不安になり、
0.000005%しか当たらないモノに希望を抱く
そんなのおかしな話ですよね。
ロッタリー効果 少額だから宝くじを買ってしまう罠
宝くじは1口300円で買えるとてもリーズナブルな娯楽です。
300円だから当たらなくても楽しめればいいと買ってしまうのです。
どんなに確率が低く割に合わなくてもです。
これを「 ロッタリー効果 」と呼び
宝くじや保険会社が利用しています。
保険会社の場合ですと、
「 アクチュアリー 」と呼ばれる
保険商品を売るときに会社が絶対損をしないように、
確率に基づいて料金を計算する人がいます。
例えば、スマホが水没する確率はこのくらいだから
保険料の額はこのくらいがちょうど良いだろう。
などといった計算です。
仮にその保険料が500円と安かったとしても
保険会社は十分に儲かると考え抜いてその金額なのです。
安いからとりあえず保険に加入しておこう
少額だからちょっと宝くじで運試ししてみよう
こういった考えはお金を無駄にしてしまいます。
宝くじが必ず損をする理由
「 マイナスサムゲーム 」という言葉を聞いたことがありますか?
マイナスサムゲームとは参加者のほとんどが損をするゲームのことです。
宝くじや競馬などのギャンブルは必ず胴元( 賭け事の主催者 )が
得をする仕組みになっています。
プレイヤー側はやればやるほど必ず損をするようになっています。
なぜなら「 控除率 」というものがあり
宝くじや馬券は買った時点で
胴元は利益を確定しているのです。
競馬の控除率は約25%と言われています。
この数字がどういうことを意味するかと言うと
例えば、競馬の売り上げが1億円だったらなら
2500万円を主催者のJRAが先に貰います。
で、残りの7500万円を購入した人に分配します。
仮に10人的中したら1人750万円で残りの全員は負けです。
主催者が先に25%取ってしまうので
購入した人は買った時点で必ず25%損しています。
なので何度も繰り返せば必ず負ける
これがマイナスサムゲームです。
では宝くじの控除率はどのくらいだと思いますか?
30%? 40%? いや逆に10%くらいと良心的?
なんと宝くじの控除率は「 53% 」です。
くじを買った時点で主催者は半分以上のお金を利益とし
残りを分け与えているのです。(しかも当選率は超低い)
つまり1万円分の宝くじを買った時点で
すでに5300円負けているんです。
ちなみにパチンコの控除率は15%くらいで
オンラインカジノなら5%くらいです。
いかに宝くじが割に合わないか分かります。
そんなのに参加する?普通はしないよね
宝くじの購入を期待値で考える
「 期待値 」とはギャンブルをしたときに
どのくらいの金額が平均で返ってくることが期待できるか
という数値のことです。
1等 | 1万円 | 1/100 |
2等 | 千円 | 1/10 |
3等 | 百円 | 1/20 |
という宝くじが1口300円で売っていたと仮定します。
期待値を計算すると
0.01×10000+0.1×1000+0.2×100= 220
なので購入すると平均で220円返ってくることになります。
300円払って220円の戻りが期待できるということは
この宝くじは買うと損をするといえるでしょう。
実際の宝くじの期待値も計算すると147円くらいですので、
1口300円を払うことは割に合わないのです。
プロと呼ばれる人は必ずこの期待値の計算をしているんだよ。
宝くじを買うと必ず損をする仕組み【まとめ】
宝くじやギャンブルなどのマイナスサムゲームのものを
いくら試行錯誤しても儲かることはありません。
一部のギャンブルは期待値を計算して儲けることが出来ますが、
それは控除率が低いからなのと、完全な運頼みではないからです。
ブラックジャックのカウンティングが有名で
次にでるカードの期待値に従って賭ける方法です。
宝くじにはそういった戦略はありません。
たまによく当選する売り場にたくさんの人が並んで買いに来たりしますが、
売り上げが多ければそのお店の当選する確率が上がるのは当たり前なので、
「 愚者の税金 」と呼ばれてもしょうがないなと思います。
では、宝くじや競馬のようなマイナスサムゲームのものではなく
何を買えばいいかと言うと、
「 プラスサムゲーム 」のものを買えばいいのです。
プラスサムというのは言葉通りマイナスサムの反対のことで、
みんなが儲かる可能性がある事を言います。
そんなものあるの?と思うかもしれませんが、あります。
それは株です。
売却益を狙った短期トレードではなく
配当金などを得るための長期投資です。
宝くじに毎年なん万円も使っているなら
株を買った方がよっぽど得なのです。